新着QSL
VP8VK
前回報告したVP8VK(フォークランド諸島)からQSLカードが届きました。

固定局QTHのサンダース島にある2つの大きな山を隔てる観光名所の砂地「ネック」を背景に、親鳥の足の間に挟まったペンギンの雛の写真がデザインされていました。
フォークランド諸島は、キングペンギン、ジェンツーペンギン、マカロニペンギン、マゼランペンギン、イワトビペンギンの5種類のペンギンが生息する世界有数の「ペンギン王国」とのことですが、写真にある特徴的な雛の模様はどのペンギンンの雛にも当てはまりませんでした。この模様の雛は日本の水族館でも見られるエンペラーペンギンの雛に似ています。フォークランド諸島でも見られるのかもしれません。
QSLカードの右上にはフォークランド諸島の国章があります。下部に白と青の波模様と帆船が描かれ、上部に草の茂った台座の上の雄羊が描かれています。帆船は16世紀末に島々を初めて発見したとされるデザイア号とのこと。
E51MWA
DXペディションE51MWA(北クック諸島 マニヒキ環礁)のQSLカードが届きました。

南クック諸島のラロトンガ島は首都を擁する大きな火山島のため、早くに交信の機会を得ることができました。一方、北クック諸島のマニヒキ島は小さな環礁のため、なかなか交信の機会が得られませんでしが、今回のDXペディションで唯一15m FT8で交信できました。1バンド1モードに留まったのは、DXペディションが電源ファームの火災による停電で繰り上げ終了したからです。
マニヒキ環礁の商用電源は太陽電池、バッテリー、発電機から成る電源ファームとのことでした。2つ折りQSLカードの見開きページに、DXペディションを繰り上げ終了させた電源ファームの火災の写真が納まっていました。

WWA 2026
2026年1月に開催されたWWA(World Wide Award)2026イベントが終了しました。WWAの開催期間は、冬の1月は1カ月間、夏の7月は一週間に渡ります。コンテストのように日次変化に左右されないため、年次変化のコンディションをモニターするにはWWAは好適なイベントです。
POTAと同様にWWAはログを提出する必要がないため、Activator局と交信すれば自動的にHunterとして参加になり、クラウド上に交信実績が計上されます。
日本から参加のActivator局は今年も皆無です。運営側からリクルートされていないのか、あるいはリクルートされても長期間QRVして上位に食い込む体制を整えるのは日本の局には難しそうです。
WWA 2026参加の結論として、コンディションの低下を感じざるを得ませんでした。東南アジアおよびオセアニアのActivator局中心のハントになり、NAとAFはゼロ、EUは辛うじてウクライナのEM0WWA1局とFT8で交信できただけでした。SAは今年もブラジルのZW5BがFT8でアクティブでしたが、交信できたバンド数は減ってしまいました。
All Bandsの順位
全バンド総計のモード(Mixed、CW、Digi)別の順位を下表にまとめます。

ハントできたバンドは40mから10mの7バンドですが、40mはFT8による1交信に留まりました。コンディションの低下はHigh Bandから効いてくる先入観がありましたが、室内LW×10WではLow Band側のパワー不足も顕著に感じるようになります。
CWの交信数はDigiの約半分以下ですが、得点は倍以上になりました。CWの配点は10ポイント、Digiは2ポイントと5倍の開きがあるからです。CWとDigiのDX交信の難易度を運営側は5倍と考えていることが分かります。個人的には短周期のQSBに対してはCWの方が有利と思っていますが、モード別の参加局の多寡も含めて聞こえなければ勝負になりません。
Baseは参加局総数です。意図的に参加していない受動的参加局も含まれますので、裾野は広くなっているはずです。WWとJPのBaseを比較すると気付きがありました。JPのDigiモード参加局総数4,802局に対して、CWモードは2,170局と半分以下になっています。一方、WWではDigiの51,123局に対してCWは50,626局と大差がありません。国内でのFT8の隆盛が伺えます。
国内の順位に目を移すと、CWで182位、Digiで374位となり、CWでの順位の方が高くなりました。これは参加局総数を反映しており、正規化した%順位を計算するとCWで8.4%、Digiで7.8%となり、ほぼ同順位になりました。モードに限らず、室内LW×10Wの設備能力で順位が決まると考えれば納得感があります。ちなみにMixedでは198位(2.8%)となり、%順位が急騰します。Mixedの参加局数はCWとDigiの単純和に近くなっているため、両モードで参戦したJP局が少なかったことが理由と推察されます。
WWの順位に目を移すと、やはりMixedの%順位が5.9%となり、CWの11.1%およびDigiの13.1%に比べて高くなります。SSBも含めて単一モードで参加している局が多いことが伺えます。JPの%順位よりもWWの%順位の方が低くなる理由は、室内LW×10Wの設備能力がDXでは相対的により劣るためと思われます。国内では100WはHigh Power側のイメージで10W以下がLow Powerのイメージですが、WWでは100WでもLow Powerの分類になり10WのDX局は少ないと思われます。
Band毎の順位
バンド毎のモード(Mixed、CW、Digi)別の順位を下表にまとめます。どのバンドも基準の100点に満たないためアワードは獲得できておらず、アワード記載の参加局数も調べ切れていません。したがって、%順位は不明です。

12m CWと30m CWの交信数はそれぞれ1局(BI4SSBとBI5HB)に留まりました。WWAのCWでは、DXペディションやコンテストのようにパイルにはならないため、弱い信号でも粘り強くコールすると拾ってもらえました。
モード別の高得点バンドはMixedが94点の20m、CWが70点の同じく20m、Digiが26点の15mでした。一方、モード別のJP高順位バンドはMixedが115位の17m、CWが99位の同じく17m、Digiが304位の30mでした。また、モード別のWW高順位バンドはMixedが5,075位の17m、CWが2,963位の同じく17m、Digiが3,541位の12mでした。何れもコンテストステーションの設備整備対象から漏れると思われるWARCバンドで高順位になりました。アパマンハムの勝負バンドはやはりWARCバンドでしょうか。
ZW5Bバンド別の信号強度
昨年のWWA2025で強力な信号を届けてくれたブラジルのActivator局ZW5Bと、今年もFT8の複数のバンドで交信できましたがHighバンドに限定されました。コンテストではCWで交信したことがありますが、WWAではFT8しか運用していないと思われます。FT8の信号強度のバンド別の比較を下表にまとめます。

昨年は交信できた6バンド全てで、プラスの信号強度で届いていました。しかし、今年はHighバンド(10m/12m/15m)で交信できただけでした。ZW5B局から届く信号強度もマイナスに転じています。気付きは、こちらの信号は昨年と遜色がない強度で届いていたことです。一方、Low側のバンド(20m/30m/40m)は受信はできていたと思いますが、交信はできませんでした。
コンディションの低下はHighバンドに信号強度の低下として現れましたが、Low側のバンドでは交信不可をもたらしました。
BYエリア別QSO数
BYからはActivatorの局数が多いため、エリア毎にモード別の交信局数をまとめました。

BYのエリアは広いため、Activator局が変わるとQTHは大きく移動している場合があります。昨年と今年でActivator局に変更が無いエリアは5つ(1/3/5/6/7)です。
合計局数は昨年より今年の方が増えています。WWAに対する集中度の違いもあると思いますが、BYに対してはコンディションが良いと感じました。
沿岸部より内陸部の方が交信が難しい点は昨年も今年も同じです。今年は6/7/8/9/0エリアでCWの交信は皆無でした。もっとも、CWの運用があったかどうかは不明です。クラブ局で多数のメンバーが長期間運用するには、Digiモードの方が適していると思います。
特筆すべき点は、9/0エリアと交信できたことです。今年のWWAではBY版AJDを達成することができました。過去ログを見返すと、9エリアは3局目で0エリアは初めての交信でした。9エリアは敦煌までのシルクロードを含むエリアで、砂漠に近い乾燥地帯の局との交信は難しいのですが、今年のActivator局は大都市の西安の局だったため昨年よりは交信が容易だったと思われます。0エリアのQTHも昨年と変わっていますが、雨がほとんど降らない非常に乾燥したジュンガル盆地である点は同じようです。昨年までは届かなかった内陸乾燥地帯の局と交信できたことから見ても、BYに対しては昨年よりコンディションが良いと感じました。