思い立って、ALL JAコンテスト(4/23-24)とQRP Sprintコンテスト(5/1)に参加しました。目的は室内アンテナによる交信可能性の探求です。
集合住宅にある当局の無線部屋は窓の開口が小さく、ベランダへの出入りが簡単ではない(遠回りして別の部屋から出入りする必要がある)ため、アンテナの調整が厄介です。対して、居間はベランダが無い代わりに2面が比較的大きなガラスになっているため、電波に関しては無線部屋より開放されている感があります。
そこで、家人が留守の間にモービルホイップを居間に仮設し、リグ他を食卓の上に展開して試験を行いました。
ALL JAコンテスト
ALL JAコンテストは下記構成で7MHz CWに参加しました。
ラジアルケーブル5本は個々に分散しないで、まとめたまま床に放置しました。フローリングのため床の鉄筋とは距離があると思います。床を支えるフローリング骨格が金属であれば容量結合する可能性がありますが、材質は確認できていません。また、床暖房の埋設物には放熱のための金属が含まれていると思いますが詳細は不明です。
天井の梁を避けてアンテナを出来るだけ窓に近づけるために、三脚にスライディングアームを付けて自由度を追加しました。
NanoVNAで確認したスイートスポットのSWRは1.27でした。当局は1.9以下(伝送電力90%以上)をSWRの目標としているため合格です。SWRが1.9以下になるバンド幅は50kHz程度あります。7MHzのJARLコンテスト使用周波数帯の幅は30kHzのため、頻繁なアンテナ調整なしで運用可能です。
4/24当日午後、当局が参加した頃のイオノグラム(電離層観測データ)は下記の様相でした。遠方の局とはF層反射で交信できそうですが、関東にはE層の端が7MHzに掛かっていてQRPで突き抜けるのは難しく、近中距離中心になりそうな状況でした。
CQを出している局を探し、他に呼ぶ局がいないタイミングを見計らって呼んでみました。イオノグラムの予言?の通り、最初は近中距離の0、1、3エリアの局と交信できました。Logbookの1ページを埋めることを目標に、休憩の後の夕刻に再挑戦したところ、1、2、7、8エリアの遠方を含めた局と交信できました。E層の端が後退してF層反射に移行したと考えるのが自然ですが、夕刻のイオノグラムの記録を失念したため、残念ながら真実は不明です。最終的に、0、1、2、3、7、8エリアの計15局と交信できました。西遠方の局と交信できなかったのは、電離層の状況と言うよりも、アンテナの仮設状況に依るものと考えています。次回の宿題です。
後で調べてみると、交信できた各局は過去のコンテスト上位入賞者が多く、素晴らしいタワー上のアンテナをお持ちであることが分かりました。こちらの室内アンテナから送出したQRP電波が微弱でも、相手局の耳が良ければ交信は不可能ではないということが分かりました。微弱な電波を拾い上げて頂きありがとうございました。
結果(2022/08/01追記)
JARLよりログチェックの完了通知メールが7/20に届きました。結果報告は8月上旬とのことでしたが、本日8/1にJARLホームページに公開されていました。
コンテスト・スコア・データベースからコンテスト結果を検索して、参加証(PDFデータ)の作成・ダウンロードができるようになっています。
「電信部門シングルオペ7MHzバンド C7」にて138/148位でした。「覚え書き」への順位の記録のため、早速、参加証をダウンロードしました。
QRP Sprintコンテスト
ALL JAコンテストでは14MHzの試験まで気が回らなかったため、後日QRP Sprintコンテストの14MHz CWに下記構成で参加しました。
当日は雨天でした。コンテスト開始直前の正午頃のイオノグラムは下記の様相でした。7MHzならF層反射で遠方と交信できそうですが、14MHzにはF層が達していません。
結果、電離層反射の必要のないローカル1局との交信に終わりました。それでも、室内仮設のモービルホイップから14MHzの電波が出ていることは確認できました。コンデションの良いときに再チャレンジしたいと思います。